アナログ回路でLチカ

ice458 / 2026年02月02日 — 電子工作

マイコンを一切使わず、オシロスコープのXYモード上に文字「L」を描画し、それを点滅させる純アナログ回路。 2つの発振器で塗りつぶし矩形を作り、三角波の閾値検出に同期して正弦波をクリップすることでL字に整形する。 クリップ電圧の生成にLEDの順方向電圧降下Vfを使うことで、LEDが「L字の生成」と「点滅」の両方を担う。

XYモードによる図形生成

XYモードはCh1をX軸、Ch2をY軸に割り当てる表示モードで、輝点の軌跡がそのまま図形になる。 ラスタスキャンと同じ考え方で、Xに高い周波数の正弦波、Yに低い周波数の三角波を与えると、 輝点が高速に左右を往復しながらゆっくり上下するため、画面は塗りつぶされた矩形に見える。

L字への整形

矩形のうち「右上の領域だけを消す」とL字になる。 すなわち、Y (三角波) が閾値より上にある区間だけ、X (正弦波) の正側をクリップする。 掲載図の例では、三角波が−0.7V以上のときに正弦波を−0.5Vでクリップしている。 これにより画面上側ではXが左端付近に制限されて縦棒となり、下側ではフル振幅の掃引がそのまま残って横棒となる。

Xout = min(Vsin, Vclip)  (Y > Vth のとき) / Vsin (それ以外)

縦棒の太さと高さは、それぞれクリップ電圧Vclipと閾値Vthで独立に決まる。 本機ではVthを半固定抵抗RV1で可変とし、L字のプロポーションを調整できるようにしている。

点滅 (Lチカ) の実現

弛緩発振回路で低周波の矩形波を作り、これで禁止回路 (Q1・Q3) を駆動する。 禁止期間はX・Y両chの出力を−15Vに固定するため、輝点は画面の隅に張り付いた一点となり、Lの表示が消える。 この動作はLEDへの電流遮断と同時に起こるため、オシロ上のLと実物のLEDが同期して明滅する。

回路構成

設計上の要点